東京の私立中高一貫生 学生生活編 ボリュームゾーンの中学受験終了

中学受験 偏差値50を半数の親子は超える事が出来ません。そんな世界の話を書いています

私立中に入学3年後~入学予定人数が多い学年~ボリュームゾーンの中学受験

「当学年は予想以上に人気で入学辞退者が少なく、予定より2クラス多い8クラスの編成となります。」

2月の入学者説明会。新しい制服の採寸、学用品の購入、親子でドキドキしながら制服採寸の列に並び、全てが新しかった。全てがわからなかった。

私も専門学校の講師をしている。同業だから通知した話を聞いていない事がどれだけマイナスなのかも良く分かっている。先生の説明を必死で聞いていた。なのに聞き洩らしたのだろうか。それとも丁度、私がいない時に説明があったのだろうか。

中学3年生に上がる前に「成績や素行に問題がある方は高校に上がれない」という説明を聞いた時には寝耳に水の状態だった。素行に問題がなければ、よほどの事がない限りはほぼ全員高校に上がれると思っていたのに。

うちの子大丈夫?ぎりぎりで高校に進学してこの先大丈夫なの?今の大学入試制度では高校の評定平均が大切だ。下位層が抜けた状態で娘は大丈夫なのだろうか?

 

思い起こせば入試の際、入試速報で倍率をチェックしていたがいつもより倍率が高かった。それでも倍率で今更受験する学校を変更してはいけないと思い、受験は偏差値通りに合格するという格言を信じて突き進み、無事に合格した。

想定以上に多い入学者は、学校に混乱をもたらす。この学校では、この学校の雰囲気に合わない子、成績下位の子を放校する事で正常化を図るのだ。学校の姿勢がはっきりした。そう思えた。

 

「自己紹介のポスターを書くの。どうしよう、みんなに見られちゃう。」

「英語のスピーチコンテストがあって、その内容もジェスチャーも成績に反映されるみたい。」

「企業が主催するプレゼン大会に全員応募するらしくて、みんなの前で発表しなくてはいけないの。」

校風が合わないと言われればそれまでかもしれないけれど娘の学校は発表や自己表現を評価される機会が多かった。この学校は明朗快活な生徒が多くてどちらかと言えば普通の子だった娘はどんどん周りに埋もれて聞き役に回り「私はそういうのは得意じゃない。」娘は自分で自分にレッテルを貼り、学校の育てたい生徒像から離れてしまっていた。当然、テストの成績よりも渋い評価が付く。

だからと言って学校が嫌いなわけでもなく、そもそも堂々と発言が出来るようになりたいと娘の希望でこの学校を選んだ。でも苦手なものは苦手なのだ。それでも娘が憧れるタイプのお友達が沢山出来たし、良い影響も沢山受けた。高校にも進学するつもりだ。苦手なものを伸ばしてくれそうな学校を選んだのは、娘なのか私なのか。娘の得意が沢山つまった学校を選ぶべきだったのか。今更考えても仕方のない事が浮かんでくる。

 

学年は、中3に上がる頃には既に10人は転校しており、6人不登校、そして成績下位の10人~15人ほどは高校に上がれないと今回の通知。色んな事情で外部を受験する子もいる。全て合わせると30人ほど減り、1クラス減完了、とするのが学校の予定なのだろう。

娘は成績下位から40人ほどの位置にいる。成績の下20人が抜けてしまったら、下から20人。推薦で指定校推薦や有名大学入試に合格するには難しい位置になる。おそらく高校3年間、本当に一生懸命頑張ったところで、真ん中のすこ~し上くらいしか成績は取れないと思う。

入学時は持ち偏差値で合格はできる。しかし持ち偏差値以上の子が大量に流れてきたこの学年。質の良い友達に囲まれたかもしれないけれど、6年間劣等感を味わう事にもなる。果たしてこれで本当に良かったのだろうか。

 

「高校に上がったら文学部で小説を書きたいんだ。」

親の心配をよそに娘は高校に上がってからの夢を膨らませる。「高校受験がないんだから、代わりに目の前の学習を頑張ってね。」娘にそうはっぱをかけるも本人は「高校受験がある状態」の想像が付かないから、まったくピンと来てなさそうだ。

大人しく先生のいう事を聞ける優等生タイプの娘にとって、もしかしたら地元の中学が良かったのでは?なんて今更考えたりもする。

第一志望に合格したけれど本当にこれで良かったのだろうか。あなたは本当にいいのですか?学校からメッセージが送られ続けてくる。どうしたらいいんだろう。

 

第一志望に合格して、中学受験は成功した。多分そう思われているけれど。高校進学はどうしたらいいか、中学受験より決断が難しいと思う。

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このお話も想像のお話ですが附属中学→高校でクラスが1クラス減る学校が実は結構あるのは本当です。完全中高一貫校の中学→高校の人数を確認してみると面白いと思います。学校の姿勢がよくわかります。

そして、苦手な所を伸ばしてくれそうな学校を選ぶのは子供なのか親なのか、伸ばしたかったのは親ではなかったのか。どちらが正解なのか、正解がない子育てが中学受験後も続きます。

 

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